番外編:押土萌子 中学2年生 - 最後の最後で -
(もう少し・・・・・。)
家に向かう車の中で萌子は自分に言い聞かせていた。
(もう少しで旅行も終わる・・・・。)
2泊3日の家族旅行の帰り道。
もうすぐ旅行も終わり、家に帰れるのだ。
(もう少しよ・・・・よくがんばったわね萌子!)
自分で自分を褒める萌子。
(当たり前のこととはいえ、旅行中に一度も・・・・・・トイレの失敗が無かったし。)
押土萌子はトイレが近い少女だった。
そのためか、楽しいはずの家族旅行も少し不安なイベントであった。
2年前の家族旅行では、駅でオモラシをしてしまっていた。
駅のトイレまでは必死に我慢したのだが、チリ紙を買うのに手間取り、パンツを降ろすまで我慢ができなかった。
4年前の家族旅行では、遊園地のトイレに並んでいる途中でオモラシをしていた。
大きなシミを作ってしまったジーンズをうまく誤魔化そうとするも失敗。着替えに家に帰ることとなった。
6年前は、サービスエリアのトイレでお尻を丸出しにしてまで必死に我慢したのに、間に合わずオモラシ。
しかし、今回の旅行では、オモラシはもちろん、危ない場面もほとんどなかった。
こまめにトイレに行くという当たり前のことをしっかりやっていた賜物だった。
そして、旅行も終わり後は家に帰るだけ。
いつでもトイレに行ける環境にもうすぐ戻れると期待に胸を躍らせていた。
それに今も少しオシッコがしたい感じがあった。
(着いた!)
車が家に着く。萌子の2泊3日の旅行が終わったのだ。
(よし! オモラシ・おちびりのない家族旅行の達成!!)
思わずテンションが高くなる萌子。
(ああ、でもなんだかオシッコしたいなぁ・・・・・。家に入ったらとりあえずトイレに行こう・・・・。)
萌子はそう考えた。
しかし、予想外の出来事が起きていた。
どうやら、鍵がなかなか見つからないようだった。
(うー、はやくしてよ・・・・・。おトイレ行きたい・・・・。)
だが、萌子の希望に反して鍵は見つからないようだった。
「あー、やっぱり、ないみたいだ! どこかに忘れてきたかもな。」
萌子の父が言う。
「どこかって、どこなのよ?」
萌子の母が言った。
「そんなことわからないよ。旅館かもしれないし、途中、寄ったレストランかもしれないし・・・。」
萌子は話を聞いていて段々とあせってきた。
(え・・・。家に入れないの? どうしよう・・・。これじゃ、おトイレできないよ・・・・。)
その後、五分ほど待ったが、鍵は見つかる気配が無かった。
しかたなく鍵屋さんを呼ぶという方向で話が進んでいっていた。
(ああ・・・・。オシッコしたい・・・・・。うう、最後の最後でこんなことになるなんて・・・・・。)
達成したとばかり思っていたオモラシ・おちびりのない家族旅行。
だが、最後の最後で意外な伏兵が隠れていた。
ここでオモラシをしてしまって、目標達成と言うのは、少し無理があるだろうし、情けない。
(我慢しないと・・・・・。)
モレ子は庭の隅で、しゃがみこみ、かかとでさりげなく出口を押さえてオシッコを我慢していた。
さらに10分ほど待ちました。
オシッコをしたい気持ちは強まる一方で、モレ子はかかとに力をいれ押さえてしまいます。
「萌子? 大丈夫?」
「あ、お姉ちゃん。鍵は?」
「そろそろ鍵屋さんが来るみたい。」
「そっか、それじゃ、まだまだかかりそうだね。」
モレ子はとても残念そうな顔をしました。
「ねぇ、モレ子、おトイレ行きたいんでしょ?」
「えっ!?」
モレ子は予想外の質問に戸惑いました。
「隠したって無駄だよ。今もかかとで押さえているんでしょ。」
どうやらお姉さんには全てお見通し用です。
「お姉ちゃんは?」
モレ子は逆に質問しました。
「私は平気よ。」
再び残念な気持ちになるモレ子。もし、姉もトイレに行きたかったら、2人で近所の家に借りに行こうと思っていたのです。
家の近くにトイレを借りられる施設はありません。かとって、近所の家に借りに行くのも恥ずかしいようです。
(我慢するしかないよね・・・・。)
モレ子は思いました。
(そんなに鍵開けに時間かからないだろうし・・・・。)
モレ子は自分に言い聞かせます。
「待ってても退屈だし、ちょっとその辺、散歩して来ない?」
「うん、別にいいよ。」
2人は家の周りを散歩することにしました。
もちろん、本当の理由は退屈だからではなく、オシッコをしたい気持ちを誤魔化すためです。
家の周りを歩き回る2人。
とはいえ、周囲は田んぼや民家しかないような片田舎。モレ子の尿意を紛らわせてくれるようなものはありません。
ですが、それは同時に人通りが少ないことを意味します。誰も見ていないことをいいことに、キュロットスカートの上から片手で交互に前を押さえます。
「ねぇ、今、何時?」
モレ子が聞きます。
「まだ、ほとんど時間経ってないよ。 戻っても鍵は開いてないと思う。」
「うう、そんなぁ・・・・。」
モレ子には、わずかな時間でも長く感じます。
(あうっ! お、おしっこ!!)
強い尿意の波がモレ子を襲います。
とっさに前を押さえようとしますが、前から人が来ていることに気付きました。
押さえようとしていた手を後ろに回し、もどかしそうに足をくねらせます。
(も、もうっ!!)
しかし、それでは尿意は収まりません。
モレ子は慌てて、道をそれ、近くの雑木林に入っていきました。
(林って意外と隠れられないのよね・・・・。)
奥へ奥へと入っていくモレ子。
デコボコの地面を歩いていくので、うまくバランスが取れず、どうしても足に力が入ってしまいます。
遂に、我慢に我慢を重ねたオシッコが、モレ子の水色のショーツにちょろりとちびりだしてしまいました。
(あっ!! ダメッ!!)
モレ子はキュロットスカートの上から両手でオシッコの出口を全力で押さえます。
なんとかオシッコは止まりました。
(うう・・・・・。おちびりゼロの記録は未達成かぁ・・・・。)
二泊三日の長い家族旅行の間、一度もパンツを濡らすことが無かったのに、最後の最後でちびってしまったモレ子。
(で、でも、まだオモラシはしてないし・・・・。 ああ、それにしてもオシッコしたい・・・・。)
周りを見渡し、人に見られていないことを確認すると、両手で前を押さえたまま、せわしなくその場足踏みをして尿意を収めようとします。
(こうしていないと辛いなぁ・・・・・。しばらくここで我慢してよう・・・・。)
モレ子が雑木林の中に入って5分ほどたちました。
相変わらず、両手で前を押さえたまま、意味もなく歩き回り、オシッコがしたい気持ちを抑えています。
「萌子? 随分時間かかってるみたいだけど、大丈夫? スッキリした? あら?」
突然、雑木林の中に駆け込んでいったモレ子を心配し、お姉さんが探しに来ました。
「何してるの?」
「何って・・・・、言わせないでよ・・・・・。」
モレ子が恥ずかしそうに答えます。
「まだ、おトイレしてなかったの?」
「家の鍵が開かないんだからトイレになんて行けるわけないでしょ!」
「そうじゃなくて、林の中に入っていったから、そこでしちゃうのかな・・・・って思ったんだけど。」
「できるわけないじゃないの!!」
モレ子が怒りながら答えます。
いくらオシッコが近く、オモラシの危機だといっても、中学二年生のモレ子にとって野ションなんて絶対にできないことです。
「でも、そのポーズは恥ずかしくないの?」
両手で股間を押さえ、前かがみで、歩き回るモレ子に姉が聞きます。
「は、恥ずかしいけど・・・・・、そうしないと我慢できないんだもん!!」
「オモラシはもっと恥ずかしいのね?」
「当たり前でしょ!!」
「じゃあ、恥ずかしいオモラシをしないために、ここでおトイレしちゃったら・・・・。」
「それは違うの!!」
モレ子は必死に反論します。
「私は、お外でおトイレする方のもオモラシするのも同じだと思うけどなぁ・・・・。後でオモラシして恥ずかしい思いをしちゃうより、今ここで恥ずかしい思いをしちゃった方が、スッキリできて気持ちいいと思うけどなぁ・・・・。」
「だから、そうじゃないの!! こうやって我慢していれば、オモラシなんて絶対に・・・・・あっ!!」
大声を出しすぎて、膀胱に負担がかかってしまったのでしょうか?
再び、ちょろちょろちょろーっとオシッコが水色のショーツに飛び出してきました。
ショーツは大きく変色し、生暖かい不快な感触がモレ子にも伝わってきます。
両手で全力で股間を押さえたまま、その場にしゃがみこみ、かかとの力も使い出口を押さえます。
「ほら、また漏らした。 早くしちゃえば良かったのに・・・・・。」
お姉さんが涼しげな顔で言います。
「漏らしてない!! ちびっただけだからセーフだもん!! ・・・・じゃなくて、なんとなくしゃがんでみただけで、別に漏らしてもちびってもいないんだから!!」
必死の形相で反論するモレ子。
雑木林の中に入り10分がたちました。
(ああ、オシッコ・・・・・オシッコしたいっ!!)
モレ子の尿意は収まることを知りません。
水色のショーツを濡らした生暖かいオシッコも、今は逆に冷たくなり、冷たさがモレ子の尿意をさらに刺激します。
(もうダメ・・・・! これ以上ちびったら、キュロットまで濡れちゃう・・・・。それだけは防がないと・・・・。)
「ねぇ・・・・。そろそろ鍵開いたかな?」
モレ子が聞きます。
「うーん、どうかな?」
姉が答えます。
「そろそろ開いたかもしれないよね?」
「まぁ、開いてるかもしれないね。」
「じゃあ、行ってみようか!」
モレ子はもう待ちきれないという感じで家に戻ることを決めました。
とはいえ、こんな恥ずかしい格好で道を歩くことなどできません。
モレ子は、姿勢をただし、両手を股間から離そうとしたいようですが、少しでもポーズを変えるとオモラシが始まってしまいそうな状態でした。
「帰らないの?」
お姉さんが聞きます。
「ちょっと、待って!」
モレ子が言います。
(帰りたいんだけど、こんな格好で道を歩けるわけないじゃん!! パンツももう限界だし・・・・。ああ、どうしよう? 下にスパッツでも履いてくればよかったかなぁ・・・・・。うう・・・、でもこのままじゃ、いつまでたってもおトイレに行けないし、何かいい方法は・・・・。何か、何か無かったかしら・・・・・。)
モレ子は必死に考えます。
(こうなったら・・・・!)
意を決して、右手を離すとキュロットのポケットから何かを取り出しました。
それは、ピンク色でチェック柄のハンカチでした。
急いでハンカチを折りたたむと、キュロットとショーツを同時に掴み、お腹の前にスペースと作り、中に入れました。
(こうすれば、パンツの濡れた部分がお股に当たらなくて済むから少し楽になるはず・・・・!!)
姉はその様子を驚いてみていました。
「萌子の恥ずかしさの基準が良くわからない・・・・・。」
そう小さくつぶやく姉でした。
姿勢をただし、両手を前から離し、モレ子は家へと慎重に歩きました。
(お願い・・・・! どうか鍵が開いてて・・・・!!)
家の前まで来たモレ子と姉。
「お、ちょうどいいところに来たな、二人とも、もうすぐ家に入れるぞ!」
(助かった!!)
そう思うモレ子。気の緩みから、思わずピンクのハンカチにオシッコをちびってしまいました。
それを必死に止めようとしながら玄関へとゆっくり歩くモレ子。
(もうちょっと・・・・、もう少しだけの我慢だから!!)
玄関にたどり着いたモレ子。
そこには若い2人の男性がいました。
「あ、あの・・・・。」
「あ、どうも! もう少しですよね?」
「ああ・・・・・、でもここがどうもなぁ・・・・。」
「そうっすか・・・・。急いでいますか?」
「え、えっと・・・・。」
別に急がなくても平気だとこたえようとしたモレ子ですが。
「この子、さっきからトイレに行きたいみたいで・・・。」
姉が代わりに答えてしまった。
「ちょっと! 何を・・・・あっ!」
振り返り文句を言おうとするモレ子に再びオシッコが襲ってくる。
ピンクのハンカチがどんどん濡れて、再びキュロットを濡らそうと襲ってくる。
その場でしゃがみこみ、かかと押さえをするモレ子。
姉に反論する余裕など無い。
「先輩! はやく開けてあげてくださいよ!」
「ああ、もう少しだと思うんだが、どうもここが予想外に難しくてなぁ・・・・・。」
2人の男はさらにペースを上げようとするがなかなかドアは開かないようだ。
(ああっ・・・・・だ、だめっ!!)
かかとで必死に出口を押さえるモレ子。
(うう・・・、今頃はもう、トイレに入って、パンツを降ろしてるつもりだったのに・・・・・。甘かったわね・・・・。)
オシッコの我慢はもう限界です。いくら必死に押さえても、おちびりは止まらず、ハンカチとショーツだけでは、吸収しきれない程度になってきました。
とはいえ、若い男の人2人がいる前で、前を押さえることはできません。
(こうなったらいちかばちかだ・・・・。)
モレ子は立ち上がると走り出しました。
庭の隅に隠れて、前を押さえるつもりです。
しかし、かかとのサポートを失ったことで、オシッコの流れは強くなります。
モレ子が庭の隅に、たどり着いたときには、既にキュロットには大きなシミができていました。
ようやく念願の前押さえをしますが、既にキュロットがびしょびしょになっていることは確実でした。
(どうしよう・・・・・。)
混乱状態のモレ子の頭に姉の言葉が思い浮かびました。
”後でオモラシして恥ずかしい思いをしちゃうより、今ここで恥ずかしい思いをしちゃった方が、スッキリできて気持ちいいと思うけどなぁ・・・・。 ”
(もういいや!)
モレ子はここでオシッコをしてしまうことを決めました。
両手を股間から離すとキュロットスカートの左右を掴み、水色のショーツと一緒に下にずりおろしました。
トイレがすぐできるように、短めの上着とコートを着てきたため、簡単にお尻を出すことができました。
同時にしゃがみこみ、ようやく念願のオシッコタイムとなりました。
(はぁ・・・・・。恥ずかしい・・・・・!)
ようやくオシッコができてスッキリというよりは恥ずかしさで何も考える余裕が無い様子でした。
オシッコが終わるとすぐにショーツとキュロットをはきました。
「ううっ・・・・冷たい!」
オシッコで冷たくなった、ショーツとキュロットの不快な感触に思わずつぶやくモレ子。
(このまま、家に戻るわけにはいかないわね・・・・・。)
キュロットの股から下にかけてとても隠し切れない大きなシミがあります。
これをオモラシじゃないと言い張るのは不可能でしょう。
トイレのとき、邪魔にならないようにと選んだ、短い上着とコートがここで仇になってしまいました。とても上着やコートでは隠すことができません。
(どうしよう・・・・・。)
地獄の我慢から開放され、物を考えられるようになった頭で必死にモレ子は考えます。
(そうだ!!)
モレ子はそそくさと車に戻りました。
中にある旅行用の大きなバックの中からグレーのショーツを取り出しました。
万一のオモラシの場合に備えて用意しておいた予備のショーツです。
(今回は必要ないと思っていたのに・・・・。)
さらに、黒のジーンズを取り出しました。
(目立った汚れはないし大丈夫だよね。)
車の外から人に見られていないことを確認すると、なるべく腰を落とし、オシッコで濡れたキュロットとショーツを脱ぎます。
そして、真新しいグレーのショーツを履きます。
黒のジーンズも多少、苦戦したものの、うまく履くことができました。
ジーンズのファスナーをあげて、ホックを閉めます。
(ベルトもあった方がいいかな?)
バッグからベルトを取り出し、ジーンズに通しました。
「ふう、ようやく開きましたよ。」
「随分と苦戦していましたね。」
「ああ、よくあるタイプの鍵だと思って油断していた、俺もまだまだ修行が足りないな。」
「あ、奥さん! 鍵開きました! 遅くなって申し訳ないです! そういえば、トイレに行きたいって言ってたお嬢さんは・・・。」
ちょうどそのころ、モレ子が戻ってきました。
「あ、お嬢さん! 鍵開きましたよ! ほら、はやくトイレに・・・。」
「え、何の話かしら?」
モレ子は落ち着つきはらった声で答えました。
「え、いや、お姉さんがトイレに行きたいみたいだって言ってたから・・・・。」
「別に私は平気よ。失礼な人ね・・・・。」
モレ子は笑顔で答えました。その顔からは尿意に切羽詰っている様子は全く感じられませんでした。
「萌子? トイレは?」
お姉さんも心配して聞きます。
「さっきから何の話かしら? 私は別にトイレになんて行かなくても平気よ。 お姉ちゃんったら自分が早くトイレに行きたいから私をダシにつかったんじゃないの?」
モレ子が言います。
「え・・・・。まぁ、いいか。萌子がオモラシしなくて済んだみたいだし・・・・。」
お姉さんが言いました。
「オモラシって何のことよ! そんなことするのなんて、幼稚園児くらいでしょ?」
(ふぅ・・・。うまく誤魔化せた・・・・。オモラシゼロの記録は達成できなかったけど、ばれてないみたいで良かった。)
残念な気持ちになると同時に安心するモレ子でした。
10分後。
「いやぁ、今回はいい勉強になりました。鍵開けの世界も広いものですねぇ・・・・。」
「ああ・・・・・。もう少し早く開けてやりたいものだったな。 あの女の子のためにも・・・・。」
「あれ? 先輩も気付いていましたか?」
「うむ・・・・。最初はジーパンじゃなかったよな。」
「あれってやっぱり、間に合わなくてしかたなく着替えたってことでしょうかね?」
「だろうな。」
「しかし、あの女の子・・・・、見た感じ、中学生くらいでしたよね? そんな歳になっても・・・やっちゃう子なんているものなんでしょうか?」
「さぁ・・・・。 最近の子は発育がいいから、体が大きいだけでまだ小学生とかじゃないのか?」
2人の鍵屋さんはモレ子の服装がキュロットスカートからジーンズに変わっていることに気付いていたのでした。
家に向かう車の中で萌子は自分に言い聞かせていた。
(もう少しで旅行も終わる・・・・。)
2泊3日の家族旅行の帰り道。
もうすぐ旅行も終わり、家に帰れるのだ。
(もう少しよ・・・・よくがんばったわね萌子!)
自分で自分を褒める萌子。
(当たり前のこととはいえ、旅行中に一度も・・・・・・トイレの失敗が無かったし。)
押土萌子はトイレが近い少女だった。
そのためか、楽しいはずの家族旅行も少し不安なイベントであった。
2年前の家族旅行では、駅でオモラシをしてしまっていた。
駅のトイレまでは必死に我慢したのだが、チリ紙を買うのに手間取り、パンツを降ろすまで我慢ができなかった。
4年前の家族旅行では、遊園地のトイレに並んでいる途中でオモラシをしていた。
大きなシミを作ってしまったジーンズをうまく誤魔化そうとするも失敗。着替えに家に帰ることとなった。
6年前は、サービスエリアのトイレでお尻を丸出しにしてまで必死に我慢したのに、間に合わずオモラシ。
しかし、今回の旅行では、オモラシはもちろん、危ない場面もほとんどなかった。
こまめにトイレに行くという当たり前のことをしっかりやっていた賜物だった。
そして、旅行も終わり後は家に帰るだけ。
いつでもトイレに行ける環境にもうすぐ戻れると期待に胸を躍らせていた。
それに今も少しオシッコがしたい感じがあった。
(着いた!)
車が家に着く。萌子の2泊3日の旅行が終わったのだ。
(よし! オモラシ・おちびりのない家族旅行の達成!!)
思わずテンションが高くなる萌子。
(ああ、でもなんだかオシッコしたいなぁ・・・・・。家に入ったらとりあえずトイレに行こう・・・・。)
萌子はそう考えた。
しかし、予想外の出来事が起きていた。
どうやら、鍵がなかなか見つからないようだった。
(うー、はやくしてよ・・・・・。おトイレ行きたい・・・・。)
だが、萌子の希望に反して鍵は見つからないようだった。
「あー、やっぱり、ないみたいだ! どこかに忘れてきたかもな。」
萌子の父が言う。
「どこかって、どこなのよ?」
萌子の母が言った。
「そんなことわからないよ。旅館かもしれないし、途中、寄ったレストランかもしれないし・・・。」
萌子は話を聞いていて段々とあせってきた。
(え・・・。家に入れないの? どうしよう・・・。これじゃ、おトイレできないよ・・・・。)
その後、五分ほど待ったが、鍵は見つかる気配が無かった。
しかたなく鍵屋さんを呼ぶという方向で話が進んでいっていた。
(ああ・・・・。オシッコしたい・・・・・。うう、最後の最後でこんなことになるなんて・・・・・。)
達成したとばかり思っていたオモラシ・おちびりのない家族旅行。
だが、最後の最後で意外な伏兵が隠れていた。
ここでオモラシをしてしまって、目標達成と言うのは、少し無理があるだろうし、情けない。
(我慢しないと・・・・・。)
モレ子は庭の隅で、しゃがみこみ、かかとでさりげなく出口を押さえてオシッコを我慢していた。
さらに10分ほど待ちました。
オシッコをしたい気持ちは強まる一方で、モレ子はかかとに力をいれ押さえてしまいます。
「萌子? 大丈夫?」
「あ、お姉ちゃん。鍵は?」
「そろそろ鍵屋さんが来るみたい。」
「そっか、それじゃ、まだまだかかりそうだね。」
モレ子はとても残念そうな顔をしました。
「ねぇ、モレ子、おトイレ行きたいんでしょ?」
「えっ!?」
モレ子は予想外の質問に戸惑いました。
「隠したって無駄だよ。今もかかとで押さえているんでしょ。」
どうやらお姉さんには全てお見通し用です。
「お姉ちゃんは?」
モレ子は逆に質問しました。
「私は平気よ。」
再び残念な気持ちになるモレ子。もし、姉もトイレに行きたかったら、2人で近所の家に借りに行こうと思っていたのです。
家の近くにトイレを借りられる施設はありません。かとって、近所の家に借りに行くのも恥ずかしいようです。
(我慢するしかないよね・・・・。)
モレ子は思いました。
(そんなに鍵開けに時間かからないだろうし・・・・。)
モレ子は自分に言い聞かせます。
「待ってても退屈だし、ちょっとその辺、散歩して来ない?」
「うん、別にいいよ。」
2人は家の周りを散歩することにしました。
もちろん、本当の理由は退屈だからではなく、オシッコをしたい気持ちを誤魔化すためです。
家の周りを歩き回る2人。
とはいえ、周囲は田んぼや民家しかないような片田舎。モレ子の尿意を紛らわせてくれるようなものはありません。
ですが、それは同時に人通りが少ないことを意味します。誰も見ていないことをいいことに、キュロットスカートの上から片手で交互に前を押さえます。
「ねぇ、今、何時?」
モレ子が聞きます。
「まだ、ほとんど時間経ってないよ。 戻っても鍵は開いてないと思う。」
「うう、そんなぁ・・・・。」
モレ子には、わずかな時間でも長く感じます。
(あうっ! お、おしっこ!!)
強い尿意の波がモレ子を襲います。
とっさに前を押さえようとしますが、前から人が来ていることに気付きました。
押さえようとしていた手を後ろに回し、もどかしそうに足をくねらせます。
(も、もうっ!!)
しかし、それでは尿意は収まりません。
モレ子は慌てて、道をそれ、近くの雑木林に入っていきました。
(林って意外と隠れられないのよね・・・・。)
奥へ奥へと入っていくモレ子。
デコボコの地面を歩いていくので、うまくバランスが取れず、どうしても足に力が入ってしまいます。
遂に、我慢に我慢を重ねたオシッコが、モレ子の水色のショーツにちょろりとちびりだしてしまいました。
(あっ!! ダメッ!!)
モレ子はキュロットスカートの上から両手でオシッコの出口を全力で押さえます。
なんとかオシッコは止まりました。
(うう・・・・・。おちびりゼロの記録は未達成かぁ・・・・。)
二泊三日の長い家族旅行の間、一度もパンツを濡らすことが無かったのに、最後の最後でちびってしまったモレ子。
(で、でも、まだオモラシはしてないし・・・・。 ああ、それにしてもオシッコしたい・・・・。)
周りを見渡し、人に見られていないことを確認すると、両手で前を押さえたまま、せわしなくその場足踏みをして尿意を収めようとします。
(こうしていないと辛いなぁ・・・・・。しばらくここで我慢してよう・・・・。)
モレ子が雑木林の中に入って5分ほどたちました。
相変わらず、両手で前を押さえたまま、意味もなく歩き回り、オシッコがしたい気持ちを抑えています。
「萌子? 随分時間かかってるみたいだけど、大丈夫? スッキリした? あら?」
突然、雑木林の中に駆け込んでいったモレ子を心配し、お姉さんが探しに来ました。
「何してるの?」
「何って・・・・、言わせないでよ・・・・・。」
モレ子が恥ずかしそうに答えます。
「まだ、おトイレしてなかったの?」
「家の鍵が開かないんだからトイレになんて行けるわけないでしょ!」
「そうじゃなくて、林の中に入っていったから、そこでしちゃうのかな・・・・って思ったんだけど。」
「できるわけないじゃないの!!」
モレ子が怒りながら答えます。
いくらオシッコが近く、オモラシの危機だといっても、中学二年生のモレ子にとって野ションなんて絶対にできないことです。
「でも、そのポーズは恥ずかしくないの?」
両手で股間を押さえ、前かがみで、歩き回るモレ子に姉が聞きます。
「は、恥ずかしいけど・・・・・、そうしないと我慢できないんだもん!!」
「オモラシはもっと恥ずかしいのね?」
「当たり前でしょ!!」
「じゃあ、恥ずかしいオモラシをしないために、ここでおトイレしちゃったら・・・・。」
「それは違うの!!」
モレ子は必死に反論します。
「私は、お外でおトイレする方のもオモラシするのも同じだと思うけどなぁ・・・・。後でオモラシして恥ずかしい思いをしちゃうより、今ここで恥ずかしい思いをしちゃった方が、スッキリできて気持ちいいと思うけどなぁ・・・・。」
「だから、そうじゃないの!! こうやって我慢していれば、オモラシなんて絶対に・・・・・あっ!!」
大声を出しすぎて、膀胱に負担がかかってしまったのでしょうか?
再び、ちょろちょろちょろーっとオシッコが水色のショーツに飛び出してきました。
ショーツは大きく変色し、生暖かい不快な感触がモレ子にも伝わってきます。
両手で全力で股間を押さえたまま、その場にしゃがみこみ、かかとの力も使い出口を押さえます。
「ほら、また漏らした。 早くしちゃえば良かったのに・・・・・。」
お姉さんが涼しげな顔で言います。
「漏らしてない!! ちびっただけだからセーフだもん!! ・・・・じゃなくて、なんとなくしゃがんでみただけで、別に漏らしてもちびってもいないんだから!!」
必死の形相で反論するモレ子。
雑木林の中に入り10分がたちました。
(ああ、オシッコ・・・・・オシッコしたいっ!!)
モレ子の尿意は収まることを知りません。
水色のショーツを濡らした生暖かいオシッコも、今は逆に冷たくなり、冷たさがモレ子の尿意をさらに刺激します。
(もうダメ・・・・! これ以上ちびったら、キュロットまで濡れちゃう・・・・。それだけは防がないと・・・・。)
「ねぇ・・・・。そろそろ鍵開いたかな?」
モレ子が聞きます。
「うーん、どうかな?」
姉が答えます。
「そろそろ開いたかもしれないよね?」
「まぁ、開いてるかもしれないね。」
「じゃあ、行ってみようか!」
モレ子はもう待ちきれないという感じで家に戻ることを決めました。
とはいえ、こんな恥ずかしい格好で道を歩くことなどできません。
モレ子は、姿勢をただし、両手を股間から離そうとしたいようですが、少しでもポーズを変えるとオモラシが始まってしまいそうな状態でした。
「帰らないの?」
お姉さんが聞きます。
「ちょっと、待って!」
モレ子が言います。
(帰りたいんだけど、こんな格好で道を歩けるわけないじゃん!! パンツももう限界だし・・・・。ああ、どうしよう? 下にスパッツでも履いてくればよかったかなぁ・・・・・。うう・・・、でもこのままじゃ、いつまでたってもおトイレに行けないし、何かいい方法は・・・・。何か、何か無かったかしら・・・・・。)
モレ子は必死に考えます。
(こうなったら・・・・!)
意を決して、右手を離すとキュロットのポケットから何かを取り出しました。
それは、ピンク色でチェック柄のハンカチでした。
急いでハンカチを折りたたむと、キュロットとショーツを同時に掴み、お腹の前にスペースと作り、中に入れました。
(こうすれば、パンツの濡れた部分がお股に当たらなくて済むから少し楽になるはず・・・・!!)
姉はその様子を驚いてみていました。
「萌子の恥ずかしさの基準が良くわからない・・・・・。」
そう小さくつぶやく姉でした。
姿勢をただし、両手を前から離し、モレ子は家へと慎重に歩きました。
(お願い・・・・! どうか鍵が開いてて・・・・!!)
家の前まで来たモレ子と姉。
「お、ちょうどいいところに来たな、二人とも、もうすぐ家に入れるぞ!」
(助かった!!)
そう思うモレ子。気の緩みから、思わずピンクのハンカチにオシッコをちびってしまいました。
それを必死に止めようとしながら玄関へとゆっくり歩くモレ子。
(もうちょっと・・・・、もう少しだけの我慢だから!!)
玄関にたどり着いたモレ子。
そこには若い2人の男性がいました。
「あ、あの・・・・。」
「あ、どうも! もう少しですよね?」
「ああ・・・・・、でもここがどうもなぁ・・・・。」
「そうっすか・・・・。急いでいますか?」
「え、えっと・・・・。」
別に急がなくても平気だとこたえようとしたモレ子ですが。
「この子、さっきからトイレに行きたいみたいで・・・。」
姉が代わりに答えてしまった。
「ちょっと! 何を・・・・あっ!」
振り返り文句を言おうとするモレ子に再びオシッコが襲ってくる。
ピンクのハンカチがどんどん濡れて、再びキュロットを濡らそうと襲ってくる。
その場でしゃがみこみ、かかと押さえをするモレ子。
姉に反論する余裕など無い。
「先輩! はやく開けてあげてくださいよ!」
「ああ、もう少しだと思うんだが、どうもここが予想外に難しくてなぁ・・・・・。」
2人の男はさらにペースを上げようとするがなかなかドアは開かないようだ。
(ああっ・・・・・だ、だめっ!!)
かかとで必死に出口を押さえるモレ子。
(うう・・・、今頃はもう、トイレに入って、パンツを降ろしてるつもりだったのに・・・・・。甘かったわね・・・・。)
オシッコの我慢はもう限界です。いくら必死に押さえても、おちびりは止まらず、ハンカチとショーツだけでは、吸収しきれない程度になってきました。
とはいえ、若い男の人2人がいる前で、前を押さえることはできません。
(こうなったらいちかばちかだ・・・・。)
モレ子は立ち上がると走り出しました。
庭の隅に隠れて、前を押さえるつもりです。
しかし、かかとのサポートを失ったことで、オシッコの流れは強くなります。
モレ子が庭の隅に、たどり着いたときには、既にキュロットには大きなシミができていました。
ようやく念願の前押さえをしますが、既にキュロットがびしょびしょになっていることは確実でした。
(どうしよう・・・・・。)
混乱状態のモレ子の頭に姉の言葉が思い浮かびました。
”後でオモラシして恥ずかしい思いをしちゃうより、今ここで恥ずかしい思いをしちゃった方が、スッキリできて気持ちいいと思うけどなぁ・・・・。 ”
(もういいや!)
モレ子はここでオシッコをしてしまうことを決めました。
両手を股間から離すとキュロットスカートの左右を掴み、水色のショーツと一緒に下にずりおろしました。
トイレがすぐできるように、短めの上着とコートを着てきたため、簡単にお尻を出すことができました。
同時にしゃがみこみ、ようやく念願のオシッコタイムとなりました。
(はぁ・・・・・。恥ずかしい・・・・・!)
ようやくオシッコができてスッキリというよりは恥ずかしさで何も考える余裕が無い様子でした。
オシッコが終わるとすぐにショーツとキュロットをはきました。
「ううっ・・・・冷たい!」
オシッコで冷たくなった、ショーツとキュロットの不快な感触に思わずつぶやくモレ子。
(このまま、家に戻るわけにはいかないわね・・・・・。)
キュロットの股から下にかけてとても隠し切れない大きなシミがあります。
これをオモラシじゃないと言い張るのは不可能でしょう。
トイレのとき、邪魔にならないようにと選んだ、短い上着とコートがここで仇になってしまいました。とても上着やコートでは隠すことができません。
(どうしよう・・・・・。)
地獄の我慢から開放され、物を考えられるようになった頭で必死にモレ子は考えます。
(そうだ!!)
モレ子はそそくさと車に戻りました。
中にある旅行用の大きなバックの中からグレーのショーツを取り出しました。
万一のオモラシの場合に備えて用意しておいた予備のショーツです。
(今回は必要ないと思っていたのに・・・・。)
さらに、黒のジーンズを取り出しました。
(目立った汚れはないし大丈夫だよね。)
車の外から人に見られていないことを確認すると、なるべく腰を落とし、オシッコで濡れたキュロットとショーツを脱ぎます。
そして、真新しいグレーのショーツを履きます。
黒のジーンズも多少、苦戦したものの、うまく履くことができました。
ジーンズのファスナーをあげて、ホックを閉めます。
(ベルトもあった方がいいかな?)
バッグからベルトを取り出し、ジーンズに通しました。
「ふう、ようやく開きましたよ。」
「随分と苦戦していましたね。」
「ああ、よくあるタイプの鍵だと思って油断していた、俺もまだまだ修行が足りないな。」
「あ、奥さん! 鍵開きました! 遅くなって申し訳ないです! そういえば、トイレに行きたいって言ってたお嬢さんは・・・。」
ちょうどそのころ、モレ子が戻ってきました。
「あ、お嬢さん! 鍵開きましたよ! ほら、はやくトイレに・・・。」
「え、何の話かしら?」
モレ子は落ち着つきはらった声で答えました。
「え、いや、お姉さんがトイレに行きたいみたいだって言ってたから・・・・。」
「別に私は平気よ。失礼な人ね・・・・。」
モレ子は笑顔で答えました。その顔からは尿意に切羽詰っている様子は全く感じられませんでした。
「萌子? トイレは?」
お姉さんも心配して聞きます。
「さっきから何の話かしら? 私は別にトイレになんて行かなくても平気よ。 お姉ちゃんったら自分が早くトイレに行きたいから私をダシにつかったんじゃないの?」
モレ子が言います。
「え・・・・。まぁ、いいか。萌子がオモラシしなくて済んだみたいだし・・・・。」
お姉さんが言いました。
「オモラシって何のことよ! そんなことするのなんて、幼稚園児くらいでしょ?」
(ふぅ・・・。うまく誤魔化せた・・・・。オモラシゼロの記録は達成できなかったけど、ばれてないみたいで良かった。)
残念な気持ちになると同時に安心するモレ子でした。
10分後。
「いやぁ、今回はいい勉強になりました。鍵開けの世界も広いものですねぇ・・・・。」
「ああ・・・・・。もう少し早く開けてやりたいものだったな。 あの女の子のためにも・・・・。」
「あれ? 先輩も気付いていましたか?」
「うむ・・・・。最初はジーパンじゃなかったよな。」
「あれってやっぱり、間に合わなくてしかたなく着替えたってことでしょうかね?」
「だろうな。」
「しかし、あの女の子・・・・、見た感じ、中学生くらいでしたよね? そんな歳になっても・・・やっちゃう子なんているものなんでしょうか?」
「さぁ・・・・。 最近の子は発育がいいから、体が大きいだけでまだ小学生とかじゃないのか?」
2人の鍵屋さんはモレ子の服装がキュロットスカートからジーンズに変わっていることに気付いていたのでした。
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