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おもらしかあさん
「オシッコは大丈夫!?」
「大丈夫だよ・・・・・。いちいちうるさいなぁ・・・・。」
「もう! そんなこと言ってこの前、立ちションしちゃってたじゃないのよ!」
「そのときは急にしたくなっちゃったんだよ! それにもう去年の話じゃん!」
「全く、もう恥かしいんだから! お母さんが子供のときはそんなことしてなかったわよ! オシッコはちゃんとトイレまで我慢してたわよ!」

 私はよく息子にそう言っていた。
 実際、小さい頃のことを思い出しても小学校入学以降はオモラシの経験はない。もちろん、女なので我慢できないからその辺で・・・・なんてこともなかった。
 小学3年の時の運動会で、オモラシしそうになったことはあった。
 今にもオシッコが漏れそうなのに、トイレにできた行列はなかなか短くならなかった。足踏みをしたりその場で飛び跳ねまわったりと必死な私。後ろに並んでいる1年生からの目線がたまらなく痛かったが、なんとかオシッコを押しとどめておくことにだけは成功した。
 そして、自分の番になりトイレでパンツとブルマを脱ぐまで耐えきることに成功していた。

 小学校1年生の時もオモラシ寸前でトイレに飛び込んだことがあった。
 そのとき、運悪くジーパンを履いていた。
 いますぐオシッコがしたいのに、1年生だった私はなかなか脱ぐことができない。男の子みたいに、チャックを下ろしてそこから出すこともできない。
 トイレが目の前にあるのにと泣きそうになりながらも、股間を押さえたり体をくねらせたりしながら必死に耐え、なんとかジーパンを脱ぐまで私は耐えた。
 もちろん、オモラシなんてしていない。ジーパンにもその下に履いていた真っ白なパンツにもシミ1つできていなかった。

 他にはあまり思い浮かばない。
 いつも早めにトイレに行っているから大丈夫。
 いい年してオモラシしそうになっている人もいるが、私は違う。
 そうずっと思っていた。

 だが、それは違うと私は後で思い知ることになるのであった。


 その日、私は幼稚園に5歳の息子を迎えに行っていた。
 そしてその途中でスーパーに寄っていた。

 駐車場に車を止めた時、あることに気づいた。
 (あっ! おトイレ!)

 私はトイレに行きたくなった。
 そういえば、ずっと行っていなかった気がする。

 「ねぇ、おトイレ行きたくない?」
 私は息子に言った。

 「もうー! またかよー! 今日は幼稚園でしてきたから大丈夫だよ!」
 息子はいつも通り不機嫌そうに答えた。

 「そう、じゃあ、買い物行きましょ!」
 私はそういった。
 (うーん、息子と一緒にトイレに行って済ませちゃおうかと思ったけど・・・。まぁ、いいか。家まで我慢すればいいんだし!)
 そう私は考えていた。
 それが大きな間違いなどその時は気づく余地もなかった。
 
 買い物を続ける私と息子。
 「うーん、あと何買おうと思ってたんだっけ・・・。牛乳は買ったでしょ・・・・。」
 いつも通り買い物をする私だったが。
 
 (あー。トイレしたいなぁ・・・・・。やっぱり、スーパーでおトイレ貸してもらおうかしら・・・。)
 店内の強い冷房が私の体を冷やす。
 暑いからといって半袖の白いTシャツ1枚で出かけてしまった私。
 私の身体は思ったよりも早くトイレを求め始めていた。

 (ええっと・・・。牛肉でもなくて・・・・。ああ、何買おうとしてたのかしら・・・・。)
 買いたいものが思い出せない。
 最近よくあることだ。
 やっぱり、歳なのだろうか・・・・。

 (確か、調味料だったような・・・・。)
 調味料コーナーで足を止めて棚を眺める私。
 
 (あれでもないしこれでもないし・・・ああっ、おトイレ!)
 私は体を思わずブルリと震わせた。
 もちろん、買おうとしていたものがおトイレだったわけではない。
 おトイレに行きたい気持ちが今までになく急速に高まったのだ。

 (ああ、どうしよう・・・・。何か急にトイレ行きたくなってきた・・・・!)
 (ううっ、もういいや! また今度思い出したら買いに行こう! とりあえずおトイレ行きたい!)
 私は苛立ちながら早歩きで歩き出した。

 (とりあえずトイレ行く前に会計した方がいいわよね・・・。)
 私はレジに並んだ。
 どの列も同じくらい待っている人がいた。

 (ああっ、おトイレおトイレおトイレ!!)
 私は列に並びながらつま先立ちをしたり足をなでたりしていた。
 おトイレをしたい気持ちを紛らわすためだ。

 (さっきまで全然したくなかったのに・・・・。)
 私は何か違和感を感じていた。
 トイレの長い列に並んでいる途中で、そわそわしてしまうことはある。早めにトイレに行っていてもすぐにトイレができないのだから我慢も辛い。
 だが、今のはそれとは違う。トイレに行きたくなってからさほど時間がたっていないにもかかわらず長時間我慢したような状態になっているのだ。歳をとったことでトイレまで近くなったのだろうか。

 (まだかな・・・・・。)
 いつもはすぐ終わるレジもトイレを我慢しながらだと長く感じる。
 足踏みをしたい気持ちを必死に抑え並び続ける私。

 ようやく自分の番になることにはおトイレの我慢は限界に近づいていた。
 オシッコしたくてたまらない。

 店員さんがレジを終えるのをジッと待つ私。
 いや、足が自然に動いてしまい、じっとしているとはいえなかったかもしれない。
 息子はオシッコを我慢している時、もぞもぞと謎の動きをすることがある。その意味が少しわかった気がした。
 オシッコを我慢しているときは意味がなくとも動き回っていた方が気分が紛れるようだ。

 店員がレジを終え、お金を出す私。
 しかし、オシッコがしたい気持ちが邪魔をしてなかなか財布から小銭が取り出せない。
 ここで小銭をぶちまけたりしたら拾っている間に漏らしてしまいそうだ。
 慎重かつ迅速に小銭をだし会計を済ませる。

 その後、買ったものを乱暴にレジ袋に詰め込むとトイレに走った。
 スーパーの女子トイレの赤いマークが見える。
 それと同時に漏れ出しそうになるオシッコ。
 急いでトイレに駆け込まないと!
 そう思う私だったがあることに気づいた。

 (あっ!! これ持ったままじゃ、トイレできないじゃん!!)

 目の前が真っ暗になった。
 さっき買ったもので私の両手は塞がってしまっている。
 これじゃあ、トイレに行ってもパンツを脱げない。
 かといって家まで我慢することはできなそうだ。

 (そうだ! いったん車の中に荷物を置いて・・・・。)

 そう考えたが、恥ずかしいことにそれすら持ちこたえられそうにない。
 今すぐトイレに行ってパンツを脱がないと・・・・・。

 (どうしよう・・・・! おトイレ! おトイレしないと漏れちゃう!!)

 パニックになりかける私。
 その場で足踏みをしながら意味もなくクルクルと謎の回転をしていた。
 息子が何をやっているんだろうという目で見つめている。

 (あっ、そうだ!!)

 私はあることを思いついた。
 考えている余裕はない。私は即座にそれを実行した。

 「おかあさんトイレ行きたいから、ちょっと、持ってて!」
 私は息子に無理やり荷物を持たせると女子トイレにダッシュした。
 息子は何かを察したようだったが、気にしている余裕はない。
 とにかく、早くトイレをしないと本当に漏れてしまいそうだったのだ。

 女子トイレの個室はいくつか空いていた。
 ここで行列なんてできていたら確実に漏らしていただろう。

 素早く和式トイレのある個室に入る。
 左手で鍵をかけながら誰も見ていないのをいいことに右手で股間を押さえる。
 恥ずかしいなんて言っている余裕はなかった。

 鍵がかかると今度は両手で股間を押さえ激しく足踏みを始めた。
 オシッコが漏れることはなかったが、これではいつまでもスッキリできない。
 しかし、手を離すとオシッコが漏れ出しそうだった。

 (ああ・・・。今日ジーパンで来ちゃったのよね・・・・。)

私のお尻を包んでいる青いジーパンとピンクのパンツ。
 この2枚を脱がないことにはオシッコはできない。
 トイレでジーパンが脱げずに泣きそうになった小学1年の時の出来事が思い出される。 
 でも、あの時も、きちんとジーパンとパンツを脱いでからトイレをしていた。29歳にもなって同じことができないはずがない!
 そう考えて、左手を股間から離し、ジーパンの前ボタンを外しにかかった。
 小さくてなかなか外れないボタン。
 いつもならなんてことないが、1秒でも早くオシッコがしたい今の状況だとこれでもかというほど私を苦しめる。
 でも、落ち着いて・・・・お腹を少し引っ込めれば簡単に外れ・・・・。

 しゅうううう・・・・。

 (・・・・・!!)

 一瞬、頭が真っ白になった。
 パンツの中に広がる生温かい液体の感触。
 これは・・・・・なに? 
 液体・・・・あたたかい・・・・パンツの中・・・・。
 答えは1つしかなかった。
 オシッコだ!
 私はオシッコをパンツの中に漏らしてしまったのだ!

 (・・・・・ってウソ!?)

 私信じられなかった。
 小学校の時ですら一度もしてなかった。
 記憶にあるだけでも23年間はしていなかった。
 どんなにトイレが見つからなくても、どんなにトイレが並んでいても、必ずトイレに入りパンツを脱ぐまで我慢していたオシッコ。
 それが今、我慢できずにパンツの中にしてしまった・・・・。
 パンツもズボンも履いたまま、小学校の時ですらしてなかったオモラシをしてしまった・・・・。

 「い、いやっ!!」

 私は素早く左手を股間に戻し両手で押さえ始めた。
 
 しゅしゅしゅ・・・・しゅううう・・・・・。

 それでもオシッコは止まらずに少しづつ漏れ続けていた。
 股間の生暖かさは広がる一方。
 パンツだけでなくジーパンも濡らそうとしているのが容易に予測できた。

 (脱がなきゃ!!)

 私は反射的にそう考えた。
 パンツだけならごまかせるかもしれない。
 でも、ジーパンを濡らしたら話は別だ。
 股間の部分だけが濡れたズボンを見たら誰もが思うだろう・・・・・オモラシをしたと。

 前ボタンを乱暴に外そうとする私。
 だが、そう簡単には外れてくれなかった。
 ようやく外れても、ズボンのチャックを下ろさないとズボンもパンツも脱げない。
 私がパンツまで脱ぎ、お尻を出し終えた時にはオシッコは既にジーパンを大きく濡らしていた。
 急いでトイレットペーパーをつかみ、拭きにかかるが、それでシミがなくなるはずがなかった。

 記憶にある限り人生初のオモラシ。
 しかも、29歳にもなって。
 私の目からは涙がこぼれ落ち、いつまでたっても止まらなそうに思えた。
 
 だが、いつまでも、泣いているわけにはいかなかった。
 私は息子を家に送り届けないといけないのだ。
 そのためには、トイレからでないといけない。
 白のシャツを下に引っ張ってみるが、それでは股間のシミは隠せない。
 せめて、上にもう1枚何か着ていればそれを腰に巻きつけて隠せたかもしれないが、そんなことを今更言ってもどうしようもない。

 覚悟を決めて個室のドアを開け、女子トイレの外に向かう私。
 外では息子が待ちくたびれた様子だった。

 「ごめんね、待たせちゃって! さっ、帰ろう!」
 息子から荷物を受け取り、車へ戻ろうとする。
 後ろから息子がついてくる。

 あっ!
 どうやら、ズボンが濡れていることに気づいたようだ。
 だが、理由まではわからないようだ。
 それはそうだろう。いい歳した大人がオモラシをなんてするなど誰も考えないだろう。
 何やら真剣に考え込んでいるようだ。
 ああ、でも何かに気づいたようだ。
 驚いた顔をしている。
 やっぱり・・・・・。
 気づかれてしまったか・・・・・覚悟はしていたが・・・・・。

 ”トイレは早めに済ませなさい!”
 ”オシッコはちゃんとトイレまで我慢してた”
 
 そう言っていた自分がトイレを我慢できずオモラシをしてしまった。
 恥ずかしさと情けなさでまた涙が出そうになるのを必死にこらえながら家に帰る私であった。
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DATE: 2013/08/08(木)   CATEGORY: 現代風の物語
トロッコ問題
 ここはどこだ?

 全く身に覚えのないところに俺はいた。

 あたりを見回す。

 大きなモニターと1本のレバーがある。

 一体、ここはどこなんだ?



 考えているとモニターに映像が映し出された。
 画面は左右2つに分割されていた。
 それぞれの画面には、中学生か高校生くらいの少女が写っていた。
 左には4人、右には1人。
 しかし、彼女らの様子がおかしい。
 どちらの画面の少女も何やら険しい表情で、額に汗を流し、前かがみで歩いている。

 「あー、やっぱりダメだ!!」
 「うそー!!」
 左の画面の少女たちが悲痛な声を上げていた。

 「どうしよう・・・・。他にトイレないよね・・・・。」
 「あー、漏れる! 漏れちゃう!!」
 「どうしようどうしよう!!」
 「だから、ここは今、使えないって言っちゃじゃん!」
 「なによー! それじゃ、自分だけ別のところ行けばよかったじゃん!」
 「あー、マジなんとかならないの! どこかボタン押したらこのシャッター開いたりしないかなぁ・・・。」
 その場で飛び跳ねまわったり、ウロウロと不自然に歩き回りながら4人の少女たちが何やら話している。

 どうやら話を総合すると、4人の少女たちは、オシッコを我慢しているらしい。
 しかし、近くにトイレはなく、仕方なくここのトイレへ集まったようだ。
 だが、ここのトイレはシャッターが閉まっていてはいれない。
 少女たちはそれを知っていたが、他にトイレがあるところは思い浮かばず、僅かな期待を持って使えるはずのないトイレを目指したようだ。

 (ションベン我慢するのって辛いよなぁ・・・。)

 過去の辛い思い出が思い浮かぶ。
 小学生の時、ションベンが漏れそうにもかかわらずトイレが見つからずマジ泣き寸前になった思い出したくない過去だ。その時は、なんとか物陰を見つけて立ちションすることができたんだが、中高生くらいの少女たちにとってそれは無理だろう。

 必死に尿意を我慢する4人の少女は見ていて痛々しくなる、自然と俺は右の画面の少女に目を向けた。

 しかし、右の画面に写っている少女も尿意の限界が近いようだ。

 「大丈夫・・・・。」
 少女がつぶやいた。

 「もうちょっと、我慢できればトイレだから・・・・。」
 
 そんなことをつぶやいていた。

 どうやらトイレを目指して歩いている途中のようだ。
 奥の方に小さくトイレが見えた。
 ドアが開いていて、使える状態だ。
 どうやらこっちの少女はギリギリ間に合いそうだ。
 自分のことでないとはいえ、少しほっとした。

 「ああっ!! もうダメっ!!」
 「漏れちゃう!!」
 「私も・・・・。」
 「アタシなんかもうチビっちゃってるよ・・・・・」

 悲痛な声が耳に入り、思わず左の画面に目を向ける。
 左の画面の4人の少女はもう限界のようだ。
 既に小さな子供みたいに股間を押さえてしまっている子もいる。
 このまま、ここでションベンを漏らすという屈辱的な思いをするしかなさそうであった。
 少女といっても、幼稚園児などではなく、大人の入口に差し掛かった少女たち・・・・トイレに間に合わず失禁などなんとしても避けたい年頃だろう。
 いたたまれなくなり、下を向く。
 するとレバーの下に小さな文字が書いてあった。



 「そのレバーを引くと、左の画面の公衆トイレのシャッターが開きます。
  しかし、右の画面にあるトイレのシャッターが閉まります。      」

 
 俺は思わずレバーを引いた。

 俺はレバーを引けなかった。
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