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高校1年生 芽瑠都多兎 - 防げなかった悲劇の再来 - 
季節は秋。
 あの未曾有の大災害から5ヶ月が経過していた。
 もうすぐ半年になる。
 未だにあの事故の噂は広まっていない。
 小学2年のときに事故を起こしたある男子生徒のようにからかわれることもない。
 学校の成績も1学期の中間テストこそ悪かったが、その後は順調に良くなっている。
 順調に事故から回復している言ってもいいかもしれない。
 だが・・・・。

 (・・・・トイレ。)

 私は再び危機に立たされていた。
 今は国語の授業の途中。
 厳しい状況だが終わるまではなんとか耐えられそうだ。
 しかし、問題はそのあと。
 休み時間のトイレが行列していることは確実。
 果たして自分の番まで耐えられるか?
 はっきり言って自信がない。

 (うう・・・・。)

 脳裏に思う浮かぶのは5ヶ月前に起きた未曾有の大災害である「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」。
 その一ヶ月前に起きた「高1入学式 行列危機」
 そして・・・・。
 未曾有の大災害から僅か9日後に起きた「高1数学危機」である。


★高1数学危機
人物:芽瑠都多兎 高校1年生
漏れ:なし
服装:緑の制服スカート
下着:真っ白なジュニアショーツ(前回の事故での黄色いシミが僅かに存在)
被害:なし(焦りから和式便器の外に僅かにこぼすが拭き取ることに成功)


 (どうしよう・・・・大丈夫かな?)
 不安になる私。
 (そういえば、最近寒くなってきたよね・・・・・。)
 寒いとトイレが近くなることは当然知っている。
 「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」も「高1数学危機」も5月の今より暖かい時期に起きた。
 今日はその時と比べるとかなり涼しく感じられた。
 そのため、体が冷えトイレの我慢が難しく・・・・

 (あうっ・・・・。ダメッ・・・・。)
 余計なことを考えたせいで一層尿意が強まってきた。
 (ううっ・・・。まだまだ我慢しないといけないのに・・・・。)
 激しく後悔しつつ1人孤独にトイレを我慢する私。
 

 長く辛い我慢の末、授業終了まで私は耐えた。
 (まだ・・・・まだよ!)
 そう自分に言い聞かせる。
 中学時代までは休み時間までが戦いだった。
 だが、今は違う。
 休み時間になってからが本当の戦い!
 早足でしかし、膀胱を刺激しないよう慎重に廊下を歩く。

 (せめてもう少し近ければ・・・・。)
 私の教室は一年生の教室の中では最もトイレから遠い。
 しかし、その不運を嘆いていてもどうしようもない。

 (トイレが見えてきた・・・・。でもまだ、まだ戦いは始まったばかりよ!)
 長い廊下を歩き、赤色の女子トイレのマークが見えるところまでやってきた。
 慎重に歩き続け女子トイレへの距離を縮めていく。
 途中、青色の男子トイレのマークが目に入る。
 男子トイレの個室はガラガラだ。
 真っ白な和式便器がつい目に入ってしまう。
 小便器の方もそこまで混雑しているようには見えない。
 
 (あっちさえ使えれば・・・・。)
 ついついそんなことを考えてしまう。
 だが、女である私が男子トイレを使うわけにはいかない。
 私に出来ることは女子トイレの長い列に耐えることのみだ。

 (いつもどおりね・・・・・。)
 女子トイレの中はやはり行列が出来ていた。
 いつもより長いというわけではないが短くもない。
 今の膀胱の状態を考えると厳しいところだ。

ジャアアアアア・・・・・

 響き渡る水音と、独特の匂い。
 五ヶ月間毎日経験しても慣れることはない。
 特に今のような切迫した状態では。

 (うう・・・・。トイレ・・・・・トイレしたい!!)

 お尻を控えめにもぞもぞ動かして尿意を紛らわそうとする私。
 だが、自分の番まではまだまだだ。

    

 長い長い時間が経過した。
 私の前には1人の生徒。
 永遠に続くと思われた苦しい時間もようやく終わりが見えてきた。
 しかし、限界も近かった。
 ここで漏らしてしまうわけにはいかない。
 私はスカートの上から軽く前を押さえてしまっていた。
 
 

 (早く・・・早く!!)
 今にも漏れ出しそうな状態だがいくら祈っても誰も急いでくれるわけがない。
 できることはただ1つ。
 待つだけだ。

ジャアアアアア・・・・。

水を流す音が聞こえる。
この音が私を苦しめてきた回数は数え切れないほどだ。
そして、今も私の我慢を終わらせようと苦しめる。

ガチャ。

ドアが開き、前の生徒が個室に入る。
(まだ! まだなのよ!!)

自分に言い聞かせる。
次が私の番なのだが、ここで一気に我慢は辛くなる。
比較的余裕のある時でさえも自分の番が近づくと危なくなることがある。
この余裕のない状況ならなおさらだ。

(あっ・・・・!)

しかし、いくら自分に言い聞かせても体が言う事を聞いてくれなければ意味がない。
今にも尿漏れ事故が・・・・最悪の事態が起きてしまいそうだ!

(あと、30秒・・・・それくらい我慢すればきっと・・・。)

ちょろろろろ・・・・・・。

(・・・・!!)
30秒どころか3秒ももたなかった。
パンツの中に生暖かい感触が広がり始めた。
今年発生した史上最悪の「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」と同じ感触だ!

(ダメ・・・!!)
前を押さえる手に力を入れる。

(30秒・・・い、いや15秒でも我慢するのよ!)
(こんなところでしちゃうわけには・・!)

後ろには並んでいるたくさんの生徒。
こんなところで漏らすわけにはいかない!

(15秒でも我慢できれば・・・!)
(せめて個室に入ってから!)

史上最悪の事故が再び目の前に迫っていた。
私は既に事故そのものの回避を半ば諦めつつあった。
せめて個室の中ならば漏らしても誰にも見られない!
スカートが少し濡れただけならなんとかごまかせるかもしれない!
そうなれば前回の史上最悪の事故よりはまだいい。

(ああっ・・・!!)
しかし、そのせめてもの願いさえも叶うことはなかった。

5、6秒もしたところで生暖かい感触は足を伝い始めた。
グレーのジュニアショーツで吸収しきれなくなり、靴下、上履き、トイレの床を濡らしていく。

僅か半年も経たないうちに最悪の事故・・・オモラシを2回もしてしまったのだ。

私はあまりのことに愕然とし体が動かなくなってしまっていた。


周囲がざわめいているようだ。
痛い視線が突き刺さるのを感じる。
あの時と全く同じだ。
ざわめき声も耳に入ってくる。
それもあの時と同じだ。

ガチャっという音と共に女子生徒が個室から出てきた。
今回は10秒くらいだろうか。
本当にあと僅かな時間だったようだ。
ほんの僅かな時間だけ余分に我慢できていれば最悪の事態だけは防げた。
しかしそれもまた前回と同じ。
もう取り返しがつかないのだ。

スカートも濡れてしまっていることが気づいた。
後ろに並んでいる女子生徒たちはみんな気づいているだろう。
噂になり他の女子生徒に知られるかもしれない。
男子生徒にも知られてしまうかもしれない。
靴下や上履きにとどまらずスカートまでも濡らしてしまった以上保健室に行くしかないだろう。
保健の先生はなんて言うだろうか。

最悪の事態・・・。
なんとしても避けるべきであった最悪な事態が発生してしまった・・・。

にもかかわらず前回と比べるとなぜだかだいぶ落ちついている気がする。
2回目で前回の経験があるからだろう。
落ち着くことはもちろん大切だ。
しかし、落ち着いている場合ではないという事実がなんとも言えない情けない私を気持ちにさせる。

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DATE: 2015/09/20(日)   CATEGORY: 現代風の物語
高校1年生 芽瑠都多兎 - 事故の爪痕 -
過去最悪・・・・。
全てにおいて過去最悪を更新・・・・。
全くをもって想定外だった未曾有の大災害から、1週間が経った。

 どうすればいいのか・・・・。
 全くわからない・・・。


★小1自宅前 尿漏れ事故
人物:芽瑠都多兎 小学1年生
漏れ:重大
服装:スカートもしくはワンピース
下着:真っ白なパンツ
被害:パンツ・靴下・靴を濡らす。
   母親・父親に見られる。

 小学1年生の春に自宅の玄関前で発生。3大尿漏れ事故の1つ。
 長い間、最大の被害を出した事故とされてきた。
 再発防止を誓い、この事故を超える事故は絶対に起きないと思われてきた。


★中1ジャージ危機
人物:芽瑠都多兎 中学1年生
漏れ:軽微
服装:紺色のジャージ・赤のハーフパンツ
下着:水色と白の縞模様のショーツ
被害:ショーツを僅かに濡らす。

 中学1年生の春にトイレの個室で発生。
 名前の通り、ジャージの紐がなかなか解けなかったことが事故発生の原因。
 誰にも知られることはなかったが、あと少し遅かったら大惨事になっていたと考えられ、3大尿漏れ事故の1つに加えられていた。


★中3英語危機
人物:芽瑠都多兎 中学3年生
漏れ:軽微
服装:黒の制服スカート・赤のハーフパンツ
下着:グレーのショーツ
被害:ショーツを大きく濡らし、ハーフパンツも僅かに濡らす

 中学3年生の冬にトイレの個室で発生。
 ショーツとハーフパンツを濡らす。(他の衣服に被害が及ぶ前にお尻を出せたため他の衣服は無事)
 冬の寒さと英語の授業が長引いたことが事故発生の原因と思われる。
 誰にも知られることはなかったが、3年という時期と、中1ジャージ危機を超える衣服の被害から3大尿漏れ事故の1つに加えられる。



これらがかつて「タウ3大尿漏れ事故」と呼ばれていた事故だ。
だが、それを変更しなければならない。
前回の「中3英語危機」から僅か数ヶ月で再び事故。しかも、未曾有の大災害が発生するとは・・・・。
想定外としか言い様がない。


★高1入学式 行列危機
人物:芽瑠都多兎 高校1年生
漏れ:なし
服装:緑の制服スカート
下着:真っ白なショーツ
被害:なし

 高校1年生の春。入学して1日目の出来事。
 入学式後の女子トイレにできた行列で危うく尿漏れ事故を起こしそうになる。
 被害こそなかったものの、その後の発生する史上最悪の尿漏れ事故の前兆であったとして注目べきだった。


★高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故
人物:芽瑠都多兎 高校1年生
漏れ:重大
服装:緑の制服スカート
下着:真っ白なショーツ
被害:ショーツと制服スカート、靴下、上履き、女子トイレの床を濡らす。
   並んでいた多数の女子生徒に見られる。
   保健室の先生に事故の発生を知られる。
   お土産袋を母親に渡したため、母親にも事故の発生を知られる。

 1週間前に発生した事故。
 10年ぶりの「重大」レベルの事故。
 過去最大とも言われる被害を衣服に与える。
 そして、過去最大の人数に事故の発生を知られてしまう。
 それも前例を大きく塗り替える人数だ。
 今後、どのような影響があるのか計り知れない。



そう。
これが今回起きた未曾有の大災害の概要。
今後はこの2つを加え「タウ5大尿漏れ事故」と呼ぶことにする。
もちろん、それだけでは何も変わらない。
だが、現実から逃げず現状を正しく認識すべきだろう

(・・・・。)

しかし、信じられない。
本当に自分の身に起きたことなのだろうか?

いや、目を背けてはいけない。
現実だ。

10年近く経験していなかった生暖かい液体が靴の中に溜まっていく感触。
後ろに並んでいた女子生徒に手を引かれ保健室に連れて行ってもらったこと。
保健室でパンツとスカートを脱がされたときの情けない気持ち。
冷たいお尻の感触。
替えのパンツを履かされたときの悲しい心地よさ。
保健室で授業の終了を待ち続ける時間の長さ。

全て実際に体験したことだ。


(しかし・・・・。)

不幸中の幸い・・・・と言っていいのだろうか?
思っていたより被害は深刻ではなかった。

事故を目撃した女子生徒たちは皆黙ってくれていた。
男子生徒にはまだ全く知られていないようだ。
女子生徒たちからからかわれることもない。

(考えていてもしょうがない・・・・。)

いくら考えても過去に起きた事故はなかったことにはならない。
できることは今後の事故を防止することだけ。
さすがにこんな大災害はもう数年は起きないだろうが・・・・。



2日後。



(・・・・。)

私は数学の授業を受けていた。
数学は苦手ではないのだが、全く授業に集中できなかった。
他の科目もそうだ。
未曾有の大災害である「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」
その後、勉強もなかなか手につかなくなっていた。
中間テストで上位を目指していた時が懐かしい。
もう、それどころではなくなってしまっていたのだ。

(わからない・・・・・。)

既に数学の授業には全くついていけなくなっていた。
中間テストは一体どうなってしまうのだろうか?
いや・・・・。
実を言うと・・・・・。
テストの結果も悪いより良い方がいいだろうが・・・。
それ以上にマズイことが・・・・。
起きるかもしれない状態にあったのだ。
今の授業に集中できない原因の1つがそれでもあり・・・。
その・・・・。
つまりは・・・・・。

(うう・・・・。)

なんというか・・・・。
その・・・・・。
決して忘れていたわけではない・・・・。
のだが・・・・。
実は・・・・。

(・・・・トイレ。)

私は今トイレに行きたい。

決して忘れていたわけではない。

むしろ忘れようと思ってもあの未曾有の大災害を忘れることはできない!

だが・・・・。

(最初はちょっとしたいだけだったのに・・・・・。)

ほんの少しの尿意。
余裕で我慢できるはずだった。

だが、未曾有の大災害である「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」。
その時も始まりは小さな尿意だった。
余裕で我慢できるはずだった。

だが、無理だった。

”もしかしたら今回も・・・・。”

そう考えるとどうしてもトイレが気になってしまい、いつの間にか頭の中がトイレのことでいっぱいになっていたのだ。

(大丈夫・・・・。今度は本当に大丈夫・・・・・。)

そう自分に言い聞かせる。
確かに今はまだ強い尿意ではない。
授業が終わるまでなら我慢できるだろう。
だが、問題はそのあとだ。

(並んでるよね・・・・。)

トイレから遠い教室。少ない個室。
私がトイレに着く頃にはもう行列ができているだろう。
その時は余裕でも並んでいるうちに限界が来て・・・・・。

(どうしよう・・・。)

思えば小学校・中学校は恵まれていた。
トイレには十分な数の個室があった。
授業中に限界寸前まで我慢してしまうことは多々あったが休み時間にさえなればすぐに個室を確保することができた。
お尻を出すのが間に合わず、軽微な流出事故が起きることはあったがそれだけで済んでいた。

だが、今は違う。
トイレについてもすぐに個室を確保することはできない!
小学・中学と同じ感覚では大惨事をお越しかねない!


「では、今日はこれで終わり! テストに備えてしっかり復習しておくように!」
授業が終わった。
私は早足で教室を出てトイレを目指す。


(ああ・・・・。)

やはりトイレは並んでいた。
多少急いだためか前回よりは少し列が短めだったがそれでもかなり待ちそうだ。

(・・・・ううっ。)
水の流れる音と独特の匂い。
たちまち私の尿意は強くなっていった。

(小学校、中学校だったら・・・・。)
トイレに入り、数十秒後には個室を確保し、お尻を出せていた。
その9年間の体験があるからだろうか?
どうしても気がゆるみ、漏れ出しそうになってしまう。

(ダメ・・・・。ダメよ!! 中学校までとは違うの!! トイレについてからが戦いなのよ!!)
そう自分に言い聞かせるがそれで尿意が収まるわけがない。

(トイレ・・・・・したい!!)
軽く足踏みをし、スカートごとパンツを掴み引っ張り上げる。
多少は楽になる感じがした。
しかし・・・・。

(見られてる?)
私の後ろには女子生徒が何人か並んでいる。
彼女らはどう見ているだろうか?
あまりソワソワしていると”あの子また漏らしそうなの?”と思われるのでは。
そう考え、動きを控えめにする。
それで漏らしたら元も子もないとわかってはいるのだが・・・・。


どれくらいたっただろうか?

私にはとても長い時間に感じられた。

ジャアアアアア・・・・。

水を流す音が聞こえる。
何度聞いても慣れることがない。
我慢を辛くする恐怖の音だ。

ガチャ。

ドアが開き、前の生徒が個室に入る。
次は・・・私の番だ。

(まだダメ!! まだしちゃダメ!!)

必死に自分に言い聞かせる。
わかっている。
わかってはいるのだが、あと少しとなるとどうしても気持ちが緩んでしまう!

(イヤっ!!)

今までにない排尿欲求が襲ってきた。

反射的に右手でスカートの上からパンツを押さえる。
偶然にもあの時と同じ真っ白なパンツ。
何度も洗ったがまだ僅かに黄色い気がしてならないパンツ。

(しちゃダメ!! もう絶対に・・・!!)

もう、二度とパンツを濡らすわけにはいかない。
スカートや靴下、上履きを濡らすなんて論外!
必死に耐える私。
だが・・・。

(もう・・・・ダメ!!)

限界・・・・。
限界だった・・・・。

(ううっ・・・・・。)

もう・・・。
無理だ。
今にも漏れ出しそうだ。
とてもトイレでお尻を出すまで間に合いそうにない。
あの大惨事から僅か9日。
またしても最悪レベルの事故、未曾有の大災害が起きてしまう・・・・。
諦めかけた私だったが・・・・。

ジャアアアアア・・・・。

水を流す音ととも勢いよく女子生徒が個室から出てきた。
視線を少し下に落とすと真っ白な和式便器。
あそこでお尻を出せば・・・助かる!!

「・・・・・っ!」

急いで個室に飛び込む私。
すぐさまドアを閉めると鍵もかけずに和式便器を跨ぐ。

(トイレトイレトイレ!!)

無我夢中でスカートを捲り上げるとすぐさまパンツに手をかけてずり下ろししゃがみこんだ。

(あっ・・・・!!)

私の脳裏に「中3英語危機」の惨劇が蘇る。
あと時もパンツを急いで脱ごうとして失敗。グレーのパンツを悲惨な状態にしてしまっていた。
こんなに慌てながらでうまくいくはずがない。
しかし・・・・・。

しゃあああああ・・・・・。

(えっ・・・・・。)
奇跡?
それは奇跡と呼ぶべきか?
パンツは無事脱げ真っ白なままだった。
もちろんスカートも濡れていない。
慌てていたことで多少、和式便器の外にこぼしてしまっていたが、衣服に被害はない!

(良かった・・・・間に合ったんだ・・・・・!)

ホッと胸を撫で下ろす私。
出すものを全て出し終えると、少し多めに紙を取り、和式便器の外にこぼしてしまったものを拭き取った。
その後、本来拭くべき部分も拭き、身支度を整える。
今更ながら鍵をかけると、本当に平気か再度軽く服をチェック。
床の汚れが拭き取られていることを確認し、水を流し、個室を出た。

(・・・・良かった・・・・・本当に良かった!!)

9日前に発生した未曾有の大災害である「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」。
それと同じことが発生するかと思われたが無事回避した。
喜ぶべきことであろう。

(でも・・・。)

大災害が発生する間際であったこと。
それも事実だ。

もし、前の女子生徒が出てくるのがあと5秒でも遅かったら?
もし、お尻を出すのがあと5秒遅かったら?

再び過去最悪レベルの事故が発生してたことだろう。

特に個室に入ってからの行動は完全に冷静さを失っていた。
無事パンツを脱げたのが不思議なくらいだ。

(運が良かったのね・・・・。)

今回事故を回避できたのは過去の経験を元にした行動が理由ではない。
単純に運が良かっただけだ。

(あと、3年間・・・。卒業するまでこんな感じなのかなぁ・・・。)

今後も似たような危機は発生することだろう。
トイレが増設される予定はないし、私の膀胱が急に丈夫になることもないだろう。

(大丈夫かなぁ・・・・・。)

その時、再び事故を回避できるのか?
今回のような幸運の連続は期待できないだろう。
私の脳裏に悲惨な事故の光景が思い浮かんできた。
「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」。
そして、未来に起こるそれ以上に悲惨な光景が。

(もうこれ以上は・・・・。)

あの事故より悲惨な事故などありえない!
そう断言することはできなかった。
全く予想してなかった想定外の大災害。
それが9日前に起きた「高1女子トイレ個室前 尿漏れ事故」だ。
想定を超えることが今後起きないとも限らない。

(・・・・・。)

不安な気持ちを抱え私は教室へと戻っていった。

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