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盗賊ミュナの失敗2 -戦士学校跡地を駆け回り-
 ゼバルト王国で戦っているのは戦士や冒険者だけではない。各町や村には大体警備隊や自警団がいて、彼らもまた魔物やならず者から弱者を守るために戦っている。彼らの活躍はそれほど目立つことはない。だが、犯罪の防止や解決の支援に大きく貢献している。
 今日もとある町の警備隊は町での犯罪を減らすための会議をしていた。結果、町に現れた盗賊の逮捕することが決定した。
 「ではもう一度確認する。この似顔絵の人物がおととい新たに指名手配された盗賊ミュナ。そして、我々は今、彼女が潜んでいる宿を発見した。今からこの十人で彼女の身柄を確保に向かう。我々警備隊の中には戦士になり手柄をたてることを諦めてきたものも多い。だが、その事情は考慮するにしても最近は活躍が少なすぎる!今度の盗賊は決して大物とはいえない。全力を尽くそう。大犯罪を起こす前に我々の手で食い止めるのだ!」
 
 ドンドンドン!
 宿の部屋の扉を激しくたたく音にミュナは目を覚ました。
 (むにゃ?一体誰だ?)
 「警備隊だ!扉を開けろ!指名手配中の盗賊ミュナ!」
 声が響いた。
 (け、警備隊だ!やっばー☆ 捕まるー!)
 ミュナはベッドから飛び起き、短剣を手に持った。
 「部屋の鍵はないのか!?」
 「今、C部隊が主人に交渉にいっています。」
 「あ、今、戻ってきたそうです。」
 (まずいぞー 結構たくさん集まってきている・・・・(ーー;))
 ミュナは荷物をまとめると、窓から部屋の外に飛び降りた。二階だったが隣の建物の屋根の上に降りた為、怪我もなく、素早く屋根から屋根へと移動を始めた。警備隊が部屋の鍵を開け、侵入してきたが、重い鎧を来ていたため、ミュナを追いかけることは無理そうだった。
 「逃げられたか・・・」
 「どうしましょう隊長!」
 「C部隊はここで待機だ。他のメンバーで追いかける。」

 (ふう・・・すっきりした。)
 追っ手から逃げ切れたミュナは街の共同井戸で喉を潤していた。冷たい水が気持ち良さそうだった・・・だが。
 (うう、喉はすっきりしたけど・・・)
 ミュナは強い尿意を感じた。昨晩、酒場から盗んで飲んだゼバルド赤ワインが膀胱に溜まっていた。さらに井戸の水も加わっていくであろう。
 (トイレ・・・でも、宿屋には警備隊がいるだろうし、役場には指名手配の似顔絵があるだろうし・・・どうしよう。漏れちゃうよー。)
 困っている様子のミュナ。
 (うう・・・トイレー。あ、そうだ!この近くに戦士学校があったかも!うん、確かにあった。そこでかしてもらおう☆)
 ミュナの頭に戦士学校への地図が浮かび上がっていく・・・。ミュナは素早く戦士学校へと移動していった・・・。
 「すみませーん!おトイレ貸してください。」
 戦士らしい姿をした生徒が笑顔で出て来た。
 「ああ、いいですよ・・・・・ん・・・、ああっ!!」
 彼はミュナの後ろを見て、突然大声を出した。後ろにミュナの似顔絵があったためだ。
 「お前は指名手配中の盗賊だな!戦士学校の生徒として見逃すわけにはいかない!!」
 途端に後ろから人が押し寄せてきた。
 「指名手配犯!よし、ここは学級委員の私が先頭に立って戦いましょう!」
 「いや、俺だ!ここで手柄を立てないと点数やばいから戦わせろ!」
 「待ちなさい!素人が戦うのは危険だ。先生に任せておきなさい」
 ミュナは一目散に逃げ出した。風のように走り去るミュナを最後まで追いかけられるものは誰もいなかった。
 (ふえーん☆ 後、ちょっとでオシッコできたのにー(T_T))
 追っ手がいなくなり、走るのをやめたミュナ。

 (どうしよう・・・・どこ?どこのおトイレに行けばいいの? どこか・・・どこでもいいから・・・おトイレにいかなきゃ・・・。)
 そのとき、ミュナの耳に町の人々の会話が入ってきた。
 「町外れにある戦士学校跡地に魔物が住み着いているんだってねえ・・・誰か退治してくれないかしら・・・・」
 「難しいんじゃないの?まだ被害はほとんどないんだから、役場の方でも予算を出しにくいだろうし・・・・」
 「でも、まだほとんど設備は壊れていないらしいじゃないの。何かの建物として再利用できるかもしれないしこのまま魔物の住処にしておくのはもったいないわよねー」
 (戦士学校跡地・・・・設備はこわれていない・・・・それだ! 魔物がいるんじゃ、誰も近づけないだろうし、そこのおトイレでオシッコしてこよう!! 大丈夫!魔物が出てきても逃げればいいんだし☆)

 

 ミュナは町はずれにある戦士学校跡地に到着した。走るのは早かったが、振動は尿意を高めていた。
 (ここが戦士学校跡地・・・・確かに建物はまだ丈夫そうだけど、随分と汚れているしおトイレ大丈夫かな?)
 ミュナは少し疑問に思ったが、今から町に引き返す余裕はなさそうだ。彼女に残された道は旧戦士学校でトイレを探すことのみだった。
 
(えっと・・・ここは教室・・・ここは職員室・・・おトイレがないよー。)
 そのとき、ミュナはあることに気付いた。
 (この構造・・・私が通っていた戦士学校にそっくり・・・ということはおトイレも同じ場所にあるかも!)
 ミュナはトイレに向かって走った。走るのは速く、途中に現れた魔物もなんなくよけられた。
 「後、少し! 後少しでオシッコできる!! 急げ急げ!! もれちゃうよー☆」
 戦士学校跡地には魔物はいるが人間の言葉を理解できる生物はいないと感じたミュナは独り言をいい始めた。時折手を股間に押し当てて、我慢することもあった。
 「あ、あそこだ、あそこのトイレでオシッコだー♪」
 ミュナは遂にトイレを見つけた。
 「でも、もう漏れちゃいそうだあ! 準備準備☆」
 彼女はガチャガチャとショートパンツのベルトをはずしはじめた。トイレに飛び込み、すぐに放尿ができるようにだ。ミュナの頭の中はもう既にトイレ気分になっていた。
 「オシッコオシッコ!やっとできるー♪♪♪」 
 じょわああ・・・
 「ってえええええ!! まだだめー(T_T)」
 ミュナはオシッコをしてしまった。だが、まだトイレに入ったわけではないし、ショートパンツをはき、その下には下布も身につけている。これではトイレを探し出した意味がない。
 「急げ!急げ!ああ、急がなきゃ!」
 ミュナは歯を食いしばり、両手で股間を押さえ、飛び跳ね周りなんとか排尿をとめることに成功した。そして、あらかじめ、はずしていたベルトを投げ捨て、トイレに駆け込むべく、扉に手をかけた。
 「あれー? 扉が開かない。」
 ミュナは絶望的な表情をした。思いっきり力を入れても扉が開かないのだ。
 戦士学校跡地は建物が老朽化し、雨漏りもしていた。その水が偶然にもトイレの扉を腐らせ、扉の開閉を不可能にしていたのだろう。
 「もおおおおうううううう!!限界なのにー。どうしようどうしよう・・・大ピンチ!!」
 ミュナは考えた。このまま、服をぬらしてしまうよりはその場でトイレを済ませてしまおうとも。だが、誰もいないとはいえ、建物の中で排泄をするつもりにはなれなかった。
 「うう・・・せっかくここまで我慢してきたのに・・・・。そうだ、学校は確かシンメトリーとかいう左右対称のつくりになっていたはず・・・・反対側に行けばもう一つトイレがあるかも。」
 ミュナは再び走り出した。膀胱に振動が響き、辛そうだったが、かなりの速度であった。
 (あ!ベルト・・・・さっきのところにおいてきちゃった・・・でも、取りに行く時間も付け直す時間もないよー☆ しょうがないオシッコしてから取りに行こう・・・まずはオシッコしないとお腹が破裂しちゃうよー。)
 ミュナは戦士学校跡地の入り口に戻った。目指す場所まで後半分だ。
 「ああ、もう駄目!!我慢できない!!」
 ミュナは走るのを止め、その場でくねくねしながら足踏みをはじめた。
 「もう無理!!ここでする!!」
 彼女はショートパンツの前ボタンをはずし、脱ごうとした。
 「でもでも、やっぱり嫌だ! ずっと我慢してきたのにもったいないよ☆ やっぱりおトイレまで我慢しなきゃ!」
 ミュナの頭に朝から今までの辛かった我慢が思い出され、学校の廊下での排尿をためらわせた。だが、ショートパンツのボタンを留めなおす余裕はなかった。
 ミュナは右手をショートパンツの中にいれ、下着の上からの前抑えを試みた。左手ではショートパンツを引き上げての間接的に股間を押さえていた。
 (さっきまでより少し楽になったかも・・・。よし!これで我慢だ。)
 しかし、この方法では走りにくい。トイレに向かう速度は落ちてしまった。そして、普段は人に見せない赤の下着が丸見えで情けないことこの上なかった。それを見る人は誰もないのだが。
 
 「もうすぐ・・・もうすぐだ。辛かった・・・辛かったけどこの我慢も終わる。あそこのトイレで今度こそオシッコ・・・。」
 ミュナは再びトイレにたどり着いたのだった。だが、この油断が命とりになるのだった。
 じゅわわわわ・・・・・
 「あぁん!だからまだだって!!」
 赤の下着に黒いシミが広がっていく。数滴、下着からオシッコの雫が垂れてきた。
 ミュナは左手を下着の中に入れ、直接オシッコの出口を抑えた。その上から右手でも押さえ、オシッコは再びとめられた。 だが、ショートパンツが下がり、ミュナの靴にあたった。
 (ああ、パンツが・・・。もう、いいや!後、少しでオシッコするんだから、どうせ脱ぐんだし。)
 ミュナは足を大きく振り、ショートパンツを放り投げた。いうまでもなく、手を離しかがんで
片手でパンツを直接持つ余裕などなかった。
 下半身を下着一枚にした。ミュナはトイレの扉を開いた。
 「ああ、今度は開く☆ 遂にトイレに到着!!!!!!!」 
 その通りだった。だが、その到着したトイレには巨大な蜘蛛の姿をした魔物が待ち構えていた。ミュナは蜘蛛が大の苦手だった。
 「きゃあああああ・・・・いやああああ!!」
 ミュナは急いでトイレの扉を閉めた。
 「はあ・・・はあ・・・・こ、怖かったあ・・・・・。でも、どうしよう・・・あんなのがいるトイレになんて入れるわけないよお・・・・・。戦う・・・む、無理! 普通の蜘蛛でさえも苦手なのに勝てるわけないよお・・・・。 も、もうだめ・・・せっかくここまで我慢したけどオモラシしちゃうんだ・・・。」
 諦めかけるミュナ。だが、そのとき、あるものが目に入った。
 「あ・・・男子トイレ! 普通だったら入りたくないけど、誰も見ていないし・・・、ええい、オモラシよりましだ!」
 疾風のごとき速さで、ミュナは男子トイレに駆け込んだ。幸いにも、扉は開き、中には魔物などはいなかった。
 「トイレ・・・トイレだあ!! やっと使えるトイレがあった!」
 個室に駆け込み、赤の下着を下ろす。すぐにお尻をだして、座ることができた。
 しゅううううう・・・・・。
 「ま、間に合ったあ♪♪♪ (^^♪ ♪♪♪」
 満面の笑みを浮かべるミュナ。
 「ふう・・・スッキリ☆ やっぱり頑張ってよかった・・・。盗賊やめて頑張って真面目に働こうかな?」

 後始末を終え、再び下着を身につけるミュナ
 「あう・・・・冷たい・・・結構ちびっちゃっていたからなあ・・・・。」
 我慢して下着を履いたミュナ。そして、あることに気づく。
 「あ・・・・ショートパンツがない(T_T) どこに投げ捨てたんだっけ・・・?」



                   

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